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貞洞劇場がシルバー向け文化プログラムを考案し、全国の老人福祉会館を巡回する文化ネットワーク化事業に乗りだした背景には、韓国が高齢化社会に突入したにも関わらず、シルバー層を対象とした文化プログラムが絶対的に不足しているという現実があります。当劇場が推進する「全国老人福祉会館の文化ネットワーク化」事業は、このようなシルバー層向け文化プログラムを充実させ、「社会的な孝」を実現することを目標としています。
「全国老人福祉会館の文化ネットワーク化」事業とは、全国いたるところに散在する老人福祉会館という公演媒介体をひとつの領域に統合することを目指すものです。
例をあげると、全国各地でそれぞれに運営されている約120ヶ所にも及び老人福祉施設などのハードウェアをひとつの単位にまとめ、公演芸術作品というソフトウェアを継続的に提供することにより、その文化的活力を高めようというものです。
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本事業を具体的に推進するため、当劇場では、全国各地の約120ヶ所の老人福祉施設にて、当劇場芸術団による公演を繰り広げております。
高齢世代を対象とした本格的な「シルバー向け文化プログラム」を開発し、全国の老人福祉会館を巡回するというこの大事業は、国内では初めての試みでした。本事業は、2000年12月から2001年まで約1年間にわたり実施されました。
その初公演は2000年12月13日に忠清北道総合老人福祉会館(清州)にて行われ、その後全羅北道金堤市老人福祉会館(19日)、慶尚北道慶山老人福祉会館(20日)、忠清北道鎮川(22日)、永同(23日)、全羅北道群山(27日)、全州(28日)、江原道束草(1月16日)、大田西区(1月17日)、京畿道東豆川(1月29日)、護政府(1月30日)、抱川(1月31日)、安養(2月2日)、利川(2月5日)、安山(2月8日)、全羅南道木浦(2月12日)、麗水(2月13日)、務安(2月14日)、慶尚南道晋州(2月15日)など、2001年11月まで公演が続けられました。
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当劇場がこのように全国の「老人福祉会館の文化ネットワーク化」事業に乗りだした理由は、2000年7月に韓国が国連により分類された高齢化社会(65歳以上が全体の人口の7%以上を占める)に突入したにもかかわらず、その現実に対応するシルバー向け文化プログラムが無に等しいことに気づき、お年寄りのための文化福祉基盤を築く時代がやってきたことを強く認識したためでした。
事実、大都市地域のいくつかの施設を除いたほとんどの老人福祉会館では、お年寄りが集まって花札や将棋などを行うなどの暇つぶし程度の活動しか行われていませんでした。
当劇場のネットワーク化事業は、こうした非生産的かつ退廃的なお年寄りによる文化活動を公演芸術プログラムに代替し、新たな老人福祉施設の文化を築く試金石となると信じております。
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本事業にのりだしたもうひとつ理由には、これまで老人向けの公演プログラムが皆無に等しかったことがあげられます。
老人福祉施設やそこに滞在するお年寄りたちは文化的に疎外されています。
当劇場の文化ネットワーク事業の目的は、この高齢化社会において。文化的に疎外されたお年寄りに「社会的な孝」を実践することです。
現在こういった施設に滞在するお年寄りたちはまさに私たちの両親と同世代だといえます。また、私たちもいずれこのシルバー世代を迎えるときが来るでしょう。
今回公演されたプログラムは、韓国の伝統的な国楽のレパートリーで構成されております。
伝統舞踏や伽耶琴並唱、サムルノリ、パンソリ、パングッ、民謡などの韓国固有の歌舞楽を代表するレパートリーを厳選し、お年寄りの趣向に合わせた別途の常設公演内容を考案しました。
また、公演舞台の鑑賞用に暖かい餅や靴下なども準備して巡回しております。
当劇場は、この巡回公演事業を通じ、お年寄りに人生の慰労と喜びを届けるとともに、全国すみずみの老人福祉施設に文化の香りが行き届くよう努力を続けてまいります。
「全国老人福祉会館のネットワーク化」事業は、これまで当劇場が推進してきた事業に続く大プロジェクトとして、文化観光部からも支援をいただいております。
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本事業は、2000年に文化観光部が重点を置いていた「訪問する文化活動2000」プログラムの一環です。
文化観光部では当劇場のこのような企画プログラムを支援するとともに、劇場舞台中心かつ大都会中心の公演慣行より生じた需要者(観覧客)と供給者(劇場または公演者)の両極化を克服するため、小都市や農漁村地域に文化活動の比重を移し、都市と地方の間でバランスの取れた文化活動が繰り広げられるよう支援しています。
本事業は今後1年間にわたり全国約120ヶ所の老人福祉会館を巡るハードなプロジェクトです。さらに、地域によっては公演が難しい環境なことも頻繁で、大変な困難が予想される事業でもあります。
そんな現実にもかかわらずこのような大事業に取り組むその背景には、文化的バランスが偏った韓国社会の現実を受け、特に明らかに文化的に疎外されている農漁村地域のお年寄りに文化の黎明を示していきたいという願いがあります。
この願いは、本事業の主題である「たそがれ-文化-もう一度始まる黎明」にふさわしい公共劇場の使命でもあると考えています。
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